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中国パスポート地図問題は続く。中国の真の道は領土縮小にあり。

ByRem York Maash Haas

12月 18, 2012
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先月、中国が新しく作ったパスポートの地図が問題だとして各国が抗議するという事態になった。
地図にはインドやフィリピン、ベトナムと係争中の領土を中国領とするように描かれている。

先月はフィリピン外務省が中国に抗議。インドは中国人で新パスポートを持っている人に対して、ビザ申請の際にインド側が作った地図のスタンプを押すことを決定した。

http://edition.cnn.com/video/?hpt=hp_bn7#/video/world/2012/11/28/florcruz-china-new-passport.cnn
http://edition.cnn.com/video/?hpt=hp_bn7#/video/world/2012/11/28/florcruz-china-new-passport.cnn

 

中国は南シナ海(South China Sea)について、名前の通り中国領であるという持論がある。

名前に中国(シナ)とあるのだから、その島も中国のものだ。という。

 

その考え方は、実効支配の成功によって後押しされてきた。

1974年にベトナムと西砂諸島を巡る戦争を起こし、獲得。尖閣も含め、「武力的に領土を拡大できる」と中国は確信した。

冷戦も終わり、イラク戦争を経てきた国際社会の今の常識では、受け入れがたい独自の考え方だ。

 

フィリピン近くの南沙諸島はベトナム、中国で取り合いになっていて、フィリピンにとっては迷惑このうえない。

中国はすでに南沙に複数の軍事施設を建設しているが、さらに全域に拡大させるために漁師をフィリピンの主張する島で操業させている。それが実効支配の手始めとなる。

 

2012年4月、国に雇われた中国漁師は、はるか南の南沙諸島での操業を繰り返していた。

それを追い払うために、フィリピン側が警備の船を出す。

すると、それらの漁船を守る名目で中国側も監視船が出動し、フィリピンと睨み合いになった。

話し合いの末、一度解散しようということになり、フィリピン側は素直に解散。

しかし、中国は裏をかいた。

そのまま解散せず、パトロールを続けたのだ。

そして、フィリピンの漁師が近づけないようにした。

実効支配の完成だ。当然、フィリピン側の怒りと恨みを生んだ。

 

 

そのような状態で、パスポートに南シナ全域を中国領とする地図を中国は掲載した。

その欄にフィリピンがスタンプを押すわけにはいかない。

そのため、フィリピン政府は別紙にビザのスタンプを押すことを決定した。

ベトナムや台湾も同様の措置をするという。

 

CNNの取材では「中国の地図だ。何か問題があるか?」と答える中国市民の声を紹介している。

「問題があるから配慮しよう」というバランス感覚はないらしい。

 

このバランス感覚のズレが、国際社会にひずみを生んでいるが、政府も国民もまったくその認識がない。

戦後、長い時間をかけて国際社会は非戦争化してきた。

戦争よりも経済。国同士が貿易し、交互に協力することで自国を発展させ、平和を享受する。

それが領土紛争よりも大事にされるだろう…。

 

と誰もが考えるが、中国だけは違う。

軍事力が増大したから強気になったのではない。各国が覇権主義を放棄したのに、中国だけが覇権気分なのだ。

それに罪悪感を感じていない。

暴れ放題に暴れるから、大人として問題を起こしたくない周辺各国はどうしようもない。

 

中国国内のさまざまでもっともらしい論調や日本批判も、「中国だけが覇権主義で、バランス感覚がずれている」と考えれば、中国がただ哀れに思えてくる。

 

このままインド、ベトナム、フィリピンと問題を起こし続け、経済力でも各国を従わせようとするなら、中国は「あるとき」までアジア各国から嫌われ続ける。

「あるとき」とは、共産党支配の崩壊と終焉。共産党支配が終われば、国民は国際社会のバランス感覚を学ぶ。

そして覇権主義も終わり、中国の解体、つまり、チベットの独立も見えてくる。

戦後、アメリカや日本、ヨーロッパがやってきた通り、領土は縮小するのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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