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青山に響く、あの日の憧れ。 CittYツアーファイナルレビュー

ByRem York Maash Haas

9月 26, 2015
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CittYレコ発ツアーファイナル 9月20日(日) 東京青山 月見ル君想フ

 

8月が終わり、雨ばかりの日々から一転、快晴となったシルバーウィークの日曜日。

午後5時30分から、東京青山の『月見ル 君想フ』には、CittYで夏を締めくくろうとするファンたちが詰めかけていた。

会場には「氷」「祭」「ビールあります」の旗が掲げられ、ビールで乾杯しあうオーディエンスによって、すでに9月の「夏」は完成している。 スタートは男子が超ゆるダンスで盛り上げる『私をダンスに連れてって』。 CittYらしく「なつやすみ系ファッション」でキメた4人が妙に洒落ていて視線を奪う。

しかも、観客がほぼ全員ゆるダンスをするという異常事態にグミが笑顔の熱唱。 MCではグミが「はじめてのライブがここだったのに、まさかワンマンやれるなんて…思ってた?」との問いに岸田くんが「思ってた」と即答。 しかし「僕ネガティブなんで…」とはじまり、「さっきまでライブが本当にはじまるのかなとか思ってたし、お客さんがいない夢とか、メンバーが突然僕の知らない曲をやりはじめる夢とか…」と呟き始め、笑いを誘う。

『波打ち際のチェリー』がはじまると観客の踊りが落ち着く。きっと「今回のツアーで一番聴きたかった」人も多いだろう名曲で、それぞれが真剣な表情で歌い手グミを見つめている。 『夏なんですよ』では一転、会場全体の手拍子にコーラスと、さらに岡村靖幸のカバー『だいすき』でも「だいすき!」の掛け合いと存分に楽しむメンバーと観客。 『売れないバンドマンとつきあってる』からグミがギターをセットし見事弾ききったが、『真夏の夜の夢のようなもの』ではイントロをミスして、自らやりなおしを希望。2回目は集中力を増した表情で弾き、歌い上げた。

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この歌はアルバム『AKE NO MYOJYO』からの新曲だが、『あの夏のふたりは』『Ballad Ballad』『銀河鉄道』から続くCittY伝統の切ない系夏名曲。オマージュを大切に曲作りをする岸田ワールドではあるものの、これらの切ない系はグミの高く抜け上がるボーカルによってオリジナリティが見事に極められている。決してビート中心ではない彼らにとってはライブのメインと言ってもいい感動の時間帯。

しっとりしたあとは真反対に振り切るエイトビートで駆け抜ける『ユニバース』。アルバムよりも数段アップビートになっていて、「バンドブーム」のオマージュを感じさせてくれる。こういうCittYもなんだか夢がある。 MCではライブ前に配られた新曲について岸田くんが「アルバムに入れたかったくらいの名曲」だけども、今日のライブではやらないとのことで客席からため息。 名曲『Ballad Ballad』ではけんたろうくんのワウワウなギターの味付けはとても色っぽい。 『あの夏のふたりは』では岸田ベースのグルーヴでぐいぐいと物語の世界に連れていって、『ハートビートジャーニー』では2階席から大量のバルーンでフェス状態。『わたしのなつやすみ』では森くんのソロドラムから会場の手拍子と、連続する演出に会場は完全ヒートアップ。

『VACATION!』でグミも観客も跳びはねて本編終了。 岸田くんは曲の前に「ビールが飲みたい」と呟いたが、夏を終わらせるためのアンコールを求める観客。 4人はウミウシをあしらったバンドTで登場。 「アンコールでバンドTってやつをやってみたかった」と「バンドあるある」の夢を叶える岸田くん。

 

CittYファイナル

まずは『NEW MUSIC NEW LIFE』。この曲も五線譜を動き回る名曲。ギターリフ切ない。メンバーの気持ちも高まって、2曲目『なつやすみはおわらない』では、岸田くんはコーラスを泣きそうに歌い上げる。森くんは時折上を見上げて気持ち良さそう。けんたろうくんもグミも、このライブの満足感を客席に向かって歌とギターで存分に表現して、CittYの夏は終わった。

また夏になれば、すぐ見つけられるCittYという奇跡。彼らの次の夏まで、あと何日だろう。

 

 

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