人気観光エリア、SOHOの現実
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ニューヨーク、マンハッタンで洋服を買いに行くには、SOHOに行くのが手っ取り早い。
ユニクロもあるし、ディーン・アンド・デルーカで総菜も買える。
今やショッピングの中心地となったこの地区は観光客でも賑わい、飛び交う言語はさまざま。
観光客にとっては一度は行ってみたいエリアだ。
しかし、一度行けば、歩道は常に混雑していて、なかなか前に進まない。
目的地に進むためには、迂回していくのが得策。
かつて、ここが寂れた倉庫街で、アーティストがまばらに行き交うエリアだったころ、今のこの賑わいは決して想像できなかったに違いない。
そのころここで青春を送ったアーティストにしてみれば、ほほえましい光景だ。
しかし、ここに住む住民にとっては、悪夢なのかもしれない。
正直、生活がしずらくなっているのだ。
ニューヨークタイムズの記事には、9年ここに住んでいるケイティという女性が、「もう観光客はいらない」と答えている。
実際、歩道は歩きづらい。店舗は歩道にいろいろはみ出して罰金を受け、屋台は常に邪魔。
取り締まりの人員は不足している。
衛生面も住民にとっては苦痛だ。常に観光客、歩行者が道を汚す。
ゴミ箱も不足している。
そのため、住民からは住宅改善の計画が求められ、店舗からはビジネス改善計画が求められている。
しかし、いろいろと意見の調整に苦心し、一筋縄ではいっていないのが現状。
マンハッタンでは、本当に人がいなくなったエリアは大胆にきれいにして、復活させている。
しかし、他は都市としての古い歴史もあり、その古さは魅力のひとつ。
改善案には歩道の拡大など、美化計画が含まれているが、ぜひ今の不都合さも残したまま、きれいにしすぎない改善策を採用してほしい。