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CB650Rを選んだのは、乗らないと分からない魅力が詰まっていたから。

ByRem York Maash Haas

2月 20, 2022
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ホンダのCB650Rは大型としてフルカウルのCB650Rと合わせるとまあまあの売上があるバイクだ。

だけども、Z900RSやXSR&MT系、トライアンフらと比べると、それほど話題になっていないバイクともいえる。

筆者は2021年の年末にバイク買い替えのためにいくつか試乗をして、最終的にCB650Rを選び、今年から乗っている。

圧倒的な大満足の一台になっているが、どうして私がこのバイクを選んだのか、その理由を書いてみたいと思う。

まず、最初の買い替え候補となったのがロイヤルエンフィールドGT650。

ユーロ5の対応でマイナーチェンジがあり、2月ごろに日本に届くというカフェレーサー。

セパハンネイキッドに乗ってみたいという気持ちから何度か試乗したが、このバイクでいろんなところに行きたいと思わせる何かがあり、インスタ時代にも合っている。

旧いタンク形状なのでニーグリップはしづらく、セパハン姿勢はやはりキツイ。

細いグリップを回すとシュポポポポと好きな触感。

「パルス感がある」みたいなレビューを目にしたけど、いい意味で「ない」。

信号待ち中にエンジンが止まるというアクシデント(アップデートで解消されるらしい)はあったけれど、おおむね「好き」で、満足度は高いと判断。ただ、少しずつ値上がりしていて、シルバータンクなどを選択するとまあまあ値段はする。安さが売りの一つでもあったロイヤルエンフィールドなので、性能的には値段に追いついていないような気持ちが購入前の判断としては出てきてしまう。

トライアンフストリートツインは、その一台だけ試して所有するならいいなと思った。

スロットルの気持ち良さは普通にあり、GT650よりしっかりしている。

性能面でも「しっかり」は当然あるのでいいのだけれど、ライトまわり、バーまわりの大味なデザインは毎回ながら閉口。

タンクも写真で引いて見るといいのに、実物を目にするとシンプルすぎていいと思えない。これはR-NINE Tも同じ感想。

大型バイクはそれぞれのパーツが大きいけれど、ただ大きくするだけだと、なんの魅力もない。逆にない。

大きい分、いろいろなカーブとかつけられるのに、やらないと小さいタンクがただ大きくなったようだし、スカスカの空間がいろんなところにできたりする。

カワサキのZX25Rのほうがずっと凝縮されていて無駄なスペースなく、質感も高い。カワサキは大型でも同じように凝縮型で大味感がない。

でも、Z900RSはスーフォアやCBにも似た4気筒フィーリングで気持ちいいが、スーフォアのような荒々しさがなく、物足りない。

フルカウルは家族の反対で選択できないので、カワサキだとあとは新型のZ650RSになるが、期待していただけに、なんなんだろう…わからない。GB350Sのほうがずっと好みだ。Z900RSが好きだとずっと思って本を買ったりしてたけど、どうやら違うようだ。

ということで、GB350Sにも惹かれた。

タックロールシートからフェンダーに向かうデザインや配色、タンク形状はどれも好み。

トライアンフやロイヤルエンフィールドのタンクデザインには面白みがないが、GBは細かくていい。

右手から感じるトロトロとしたフィーリングも好き。燃費もいい。

ただ、CB650Rと比べると、荒々しさが足りない。でもあくまで比べると。

インスタもチェックしていて、いろんなオーナーが、いい風景バックに写真を撮っているのを見てる。

撮りたくなるよなぁと納得してしまう。CB1100RSも近いはずなのに、やっぱり低排気量ライトウェイト、スクランブラーというテイストって出る。CB1100RSはガレージで眺めたいけど、GB350Sはいろいろなところに連れて行って写真を撮りたい。下駄車にもなるし、旅車にもなる。

CB1100RS メーカーサイトより

ハーレーダビッドソン・スピードスターSは今年になって試乗したものだけど、映像を見まくったのはもちろん2021年年末。

相当ハマったけれど、そのころにパンアメリカンのスロットルを触らせてもらったことがあり、そのときに感じた不安はやはり的中。大排気量にもかかわらず街乗りのフィーリングで訴えてくるものがなく、長距離ツーリングなどで少しは気持ち良さがあるのかなあ…くらい。レビューでは4000回転以上からもの凄いパワーになるという話もあるので、スピードを出せる場所ならいいかもしれない。60km規制の道路でもスポーツモードでちょっと回せたくらいなので、それを味わうことはできなかった。

可能であればドゥカティスクランブラーのLツインも比較してみたかったけれど、最終的に選んだのはCB650R。

以前にも試乗して良さは知っていたけれど、いろいろ試乗している最中に乗ると、他のバイクとの何かレベルの違いのようなものを見せつけられて愕然とした。

その理由はこんな感じだ。

まず、スロットルを開けたときのフィーリングがあらゆる面で他を上回っている。

回すと同時にグッと右手に感じる微振動。そして、エンジン自体から伝わってくる振動と音の一体感。

4気筒ならではといえばそれまでだけど、一緒にスピードを増していく感覚が他のメーカーよりも数段高い。

それが、製品として高いレベル、性能にあると感じた。

馬力やトルクだけではなく、隙がない加速感、感じる機械感。GT650も大満足するであろう1台だけど、比べてしまうと価格としては50万円くらいの差がある。

当然、ストリートツインは輸入車なので高いが、性能だけを見ると納得できない価格になってしまう。

そして、スーフォアが消えるという情報。

ホンダ4気筒って、そろそろもしかしてなのかという焦り。

こんなことなら、もっと早くスーフォア乗りになっておけばという後悔。

でも、デザインは圧倒的にストファイ&丸目のCB650Rが好き。

何より、質感が高い。

どうしてもネイキッドはバーまわりがスカスカになってしまい、特に輸入車はその傾向にあるが、CB650Rは形状と材質、もしくは塗装などで上手く仕上げている。CB1000Rもスカスカ系なので、これは常にネイキッドの問題でもある。

CB1000Rはマイナーチェンジで何故か丸形ライトがティアドロップ型の斜め形状になってしまったので、点数としては0点。

もともとのコンセプトデザインに縛られて、みんなが欲しくなるデザインになっていないのが残念。

走る楽しさ、エンジン音という面では400スーフォアはやっぱりいい。

もうほとんど新車では手に入らないけれど、ブブブブブブとアイドリングでも唸る荒々しさが最新のバイクにはない。

650Rはそれに比べれば大人しい。

だけども、650Rも1000Rもスーフォアのエンジン同様、四気筒という重く燃費もトルクも良くないはずだけどもフィーリングで圧倒する、楽しいエンジンを持っている。

スロットルを回したときの微振動は本当に気持ちがいい。

単気筒のパルス感はないし、2気筒や3気筒に比べてトルク感がないと言われているし、車体の軽さも普通だけど、何の不満もない。

CB650Rの魅力は、映像では伝わらない。

あの音の魅力を上手に録音できているYoutube映像はほとんどない。

微振動含めてのフィーリングだから仕方が無いのかもしれない。

他のバイクのハンドルまわりの貧相さや、大味なデザインは、写真ではなぜか伝わらない。試乗するしかない。

GT650を選ばなかったのは、センターあたりの質感がどうしても納得いかなかったから。批判になりすぎるので、詳細は触れない。

「簡単に乗れて、初心者でも乗れる」という言い方をする人がいるけれども、完璧なプロポーションに加えて、セルフステアでしっかり乗れるハンドリングになっているということ。

ここを大事にしている人は、○○のようなバイクに乗ると戸惑うかもしれない。

XSRも好きだけど、2気筒3気筒という理由で選ばなかった。

東京に住む限り、内燃エンジンバイクの新車は2035年まで。

車がどんどん静粛性を究めていくなか、バイクのエンジンだけは荒々しく、ブンブン唸ってほしい。

ここでは比較したために生まれたネガを書き連ねたけれど、一台一台で考えるとどれも素晴らしいバイク。

ストリートツインもトライアンフファンであれば不満はないだろうし、そこからステップアップしていく楽しさがある。

GT650はINT650というバーハンドルのバイクもあるし、空冷という魅力もGB同様にある。

どちらも、「乗っている自分」がかっこよくなるので、いろんなところに一緒に行きたくなるだろう。

ちなみに、CB650Rに「乗っている自分がかっこいい」感はない。いろんなところに連れて行きたくもない。

近所で十分。ただ目的地なく走るのが楽しい。

最後に、関係ないけど、ハーレーはどうなっていくんだろう。

ノーマルの883を新車で乗ると、国産のレブル250のオーヴァーレーシングマフラーよりも静かで爽快感なく、でも旧い鉄馬らしい機械感が魅力だった。

新型エンジンのパンアメリカンとスポーツスターSは、個人的に今までのハーレーよりも受け入れられて、大好き。

でも、あの大排気量新型水冷エンジンのフィーリングはまだ魅力がわからない。

レボリューションマックス、水冷60°V型2気筒30°位相クランクという設定は正しかったのか。(元は空冷45°V型2気筒)

L型2気筒と同じ爆発感覚になっているらしく、振動は確かに少ない。でも、魅力的な振動がスロットルから伝わってこない。

ヒュルヒュルヒュルというアイドリング音。

「ハーレーさしさが残っている」というメーカー側からの意見には賛同できないし、もっと凶暴なエンジンを夢見てしまう。

回すと凄いというけれど、CB650Rは街乗り低回転でゾクゾクするのに、さらに回すとまた別のゾクゾクになる。

GT650のスロットルから伝わるシュポポポポは何度でも回したくなるやつ。

そういう魅力が、スポーツスターSに加われば最強。

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