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自動二輪免許(バイク) 教習所の一本橋に隠された本当の意図とは?

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二輪免許の一本橋には素晴らしい意図があることに気づいたのですが、現在チャレンジ中の人には一本橋にまつわるさまざまな情報が邪魔している状態。

たとえば、「停止して時間を稼ぐ」「倒れる方向にハンドルを向ける」はいずれも中型免許取得における平均台(一本橋)とはあまり関係のないスキルです(公道では別です)。

つまり、とにかく時間を稼ぐ白バイの一本橋と、中型で必要な初歩技術を混同してしまうと、大変なことになります。

ここでは、よく言われる「ふらふらハンドル」なしで、11秒以上を安定してキープしつつ、問題があっても途中で回復させることができるようになる方法をお伝えします。

平均台。それは突然やってくる試練。

初日のことを思い出してみると、まず2速で停止線に止まらずに平均台を走り、たいていの人がクリアします。

次に1速で、停止線から行きます。失敗します。

フラーッと左に曲がってって、台から落ちていきます。

「あれ?」

教官はこんなアドバイスをしたりします。

「腕をフラフラさせながら、鬼の半クラでいってください」

と言われても、「バランスは体とハンドルでとる」「スピードはフットブレーキ」という意識で挑む人がほとんどです。

鬼の半クラ」、

これはつまり、音をぶんぶん唸らさせてゆっくり走るやり方なんですが、低速で走り続けるテクニック(大型ではそれほどうるさくなりません)です。発進時から鬼の半クラで最後まで走り抜けます。

ですが、ある別の教官が、「一本橋は入り方が命。スピードを出して乗って、そのあと減速」と言ってきたりもします。フットブレーキで減速してもいいということです。

果たして、どちらが正しいのでしょうか?

どちらも正しいのですが、まずは半クラにこだわらず、バランスが崩れるほど低速にできればいいです。

自分がバランスを崩したなと思ったときに、スピードを増すだけでハンドルが正しい向きになって体勢が修正されるかどうか。フットブレーキでスピードを落として、それをスロットルを開けて修正する。

頭の向きや体の体重移動、ハンドル操作をしないでまっすぐ進むという感覚を身につけます。

次に、1速アイドリング走行もオススメです。

これは、常に安定した速度を操作せずに得られるので、完全に脱力をしてハンドルがまっすぐになるのを体感できます。

この感覚は最初は不思議ですが、成功体験を重ねることで技術として身についていきます。

鬼の半クラは、安定した半クラ状態を作ることに集中するので、この成功体験ができないのです。

ただし、大型のような10秒クラスになると、さすがに鬼の半クラが有効です。先ほどの成功体験を踏まえた上でやれば問題ありません。

結局、半クラでギリギリまで握った状態(切れる寸前)にすると、アイドリングより低速になれます。

低速になるということは、バランスが崩れる直前まで持って行けるということです。

スロットルも少し開けているので、リアにトラクションがかかってバイクが安定します。

傾いた場合は、クラッチを少しだけ緩めます。すると速度が増しますが、基本的に切れる直前まで握ります(音が大きくなります)。

自転車にはバイク教習のヒントがたくさん隠されている

一本橋の成功体験のために、外せないのがハンドルに対する理解です。

中型ではなかなか自由な練習時間がありませんが、自転車で学ぶことができます。

たとえば、直進中にハンドルを切ると、反対の方向に車体が傾き、動くという逆操舵という現象。自転車でも起きます。

左に曲がりたいときに、その特性を利用して右に少し切ってから左にハンドルを切るというテクニックも同じです。

車体を傾けてすぐに直立させたいようなパターン、つまりスラロームではリーンアウトが有効ですが、これも自転車も同じ。

低速で曲がるときにおおまわりにならないように、ハンドルをしっかり切る(舵角)も同じでした。

上半身の脱力も同じです。

7歳の娘が自転車に乗るときに、いつもハンドルがふらふらしていて、なんでだろう? と思っていましたが、

「ハンドルはそっと押す感じ。傾きをハンドルでバランスを取ろうとしないで。ペダルを踏めば立つから」

このアドバイスで、娘の自転車はふらつきをなくしました。

これは、一本橋のハンドルのアドバイスそのものです。

子どものころ、自転車で手放し運転をしたことがある人は多いはずです。そのとき、自転車を立たせたのは、踏力。ペダルを踏むことで、バランスを取り、自転車は起き上がり、立ち、安定しました。

さらに、自転車でまっすぐな線を走るときは、ハンドルを両手で軽く押すような感じで、まっすぐを保ちます。

これは慣れている人は自然とやっています。ハンドルの真ん中を支点にして、軽く押すような荷重をすることでまっすぐにしています。

これを脱力した状態で、つまり手放し運転をしているような力の入れ具合でやります。

また、何を基準にまっすぐにしているのかというと、目線です。

少し前を見ることで、まっすぐなハンドルの位置を把握できるのです。バランスが崩れたときにハンドルをふらふら動かして復帰するのではなく、少し押して目標点に対して垂直にすることで、あとは推進力を加えると、自転車はまた起き上がってまっすぐ走るのです。基本はセルフステアリングです。

このハンドルワークのためには、

脱力が必要です。

自転車と同じように、力を抜いて、支点をテコにして押すように荷重します。

これによって頭の位置も安定します。

腕の力を抜くには、ニーグリップをしっかりして、肘がだらだらと内側に入り、猫背になるような姿勢にします。

腕の力を抜き、添えるようにハンドルを掴む。支点に荷重するように、両方のハンドルを押すようにする。すると、理想的なバイクの姿勢になります。

ぐっと力を入れて掴んで、たとえば右にステアリングを切るときに右手を自分側に引っ張るような動きよりも、左手をすっと押すほうが理想的です。引っ張るような動きは肩も一緒に動いてしまう可能性があります。

発進直後からのふらふらハンドルは、上半身の力を抜き、そういった軽く押すようなステアリングができるようになるので推奨されています。(※押すステアリングは教習本に記載されています)

でも、ニーグリップでしっかり下半身を支えると、脱力はできるので、ふらふらを意識するよりは、しっかり両サイドで少し押すようにして、ふらふらしないハンドルにしてください。これが復帰のときに役立ちます。

バイクは脱力すると、目線だけで見事に目標点へと曲がっていきます。

だからこそ、目線をまっすぐにしないと、すぐにバイクは右左へと動きます。

脱力のためにはニーグリップで下半身を安定させて、手放し運転くらいの勢いで脱力をしなければいけないので、クラッチにもスロットルにも力を入れてはいけません。

スロットルは小指あたりでまわすイメージで脱力が可能になります。

一方で、「倒れる方向にハンドルを切る」というアイディアは、まっすぐ進んでいるときにハンドルを切ると、逆方向に傾く逆操舵を利用しています。

これを左右にやり続けることで、倒れるのを常に防ぐような動きにもなっています。

でも、これは本来の目的を失っています。

あとで説明しますが、やらないほうがいいです。

後半余裕があるときにスムーズに右、左と切ると、本当にスラロームのように一本橋を動きます。

これも余裕があるときには上級テクニックになります。

まっすぐなハンドルを実現するのは目線

もしまっすぐ進入していたら、多少スピード不足等で傾いても、目線を変えずにハンドルをまっすぐな状態にすることで、前への推進力による直立復帰を可能にします。

もしハンドルが右や左に傾いていたら、その方向に進んでしまいます。

一本橋では、セルフステアリングを尊重しつつ、軽く押すことで目標点に対して垂直を保ちます。

路面状況や他の要因で右や左に行ってしまうのを防ぐためです。

安定の前への推進力(加減速が少ない)と、まっすぐなハンドリングによって、一本橋は成功するのです。では、何を基準に平均台に対してまっすぐなハンドリングを実現するのかというと、繰り返しになりますが、目線です。

目は、目標点を見ることで、自分がまっすぐ向き合っているかどうか判断できます。

右をみたり左をみたりすると、まっすぐな方向に対してハンドルの角度を調整できません。

「遠くを見る」という方法は、ハンドルをまっすぐにするために見ているのです。

一本橋の意図とは、「細い道をまっすぐ進む練習」で、長くすると「低速でバランスが難しい状況でも、細い道をまっすぐ進む練習」で、さらに長くすると「低速でバランスが難しい状況でも、前に進む力でバランスを取り、ニーグリップで上半身の力を抜いてセルフステアリングでハンドルをまっすぐに保ち、細い道をまっすぐ進む練習」です。

思いっきり言い換えると、

「セルフステアリングだけでまっすぐ走る練習」です。

決して、20秒や1分を稼いで喜ぶ企画ではないのです。(なので、白バイの一本橋の映像などは教習中は見ないほうがいいです。公道に出てからは有効です)。

「バイクが倒れそうになっても推進力だけで立たせてまっすぐ走る練習」とは、もし万が一、卒検でバランスを崩しても、落ちずに復帰することを意味します。

練習で何回成功しても、崩したときに復帰する感覚が掴めなければ、意味はないと言っていいでしょう。

鬼の半クラでの発進ですが、コツがあります。

アクセルを少し開き、一定にして、左のクラッチを少しずつ開き、進み始めたらクラッチもその位置で止めます。

さらに開くとけっこうスピードが出るので、何度も試すうちに、スピードが出ない位置がわかると思います。

低速で進入しますが、そのクラッチの位置で低速をキープできるなら、それで行きます。

一応、フットブレーキは使いません。

遅すぎてバランスが崩れそうになったら、ちょっとだけゆっくりクラッチを開きます。基本は少し握った、少し切った状態です。

この場合、上手くいけばバランスをまったく崩さず、ビシッとした姿勢で安定のクリアができます。

安定するのは、リアにトラクションがかかって安定しているからです。

アイドリングだけで走るのと、半クラで走るのはそこが違います。フットブレーキを軽くかけるのもリアの安定に繋がります。

MEMO

「見た方向に曲がる」について考えてみましょう。

よくバイクは「見た方向に曲がる」といいますが、いったい何のことなのか。

たとえばローラーブレードで手をまっすぐ前に出して走り、曲がりたい方向を見るとそちらへ曲がっていきます。

どういうことでしょうか。

低速でバイクを立てて走っていて、たとえば右に曲がりたいときに右を見ると、少し間をおいてハンドルが右に切れていきます。バイクが傾いたという意識がないのに、くーっと動きます。

左に向けば左に曲がるので、障害物を右に左に避けるような場合でも、目線の移動だけでかわせます。

これは、完全に上半身を脱力してセルフステアリングにした場合です。

やってみるとわかるのですが、最初は不思議な感覚です。

どうして目線だけでバイクが自在に曲がるのか、不思議です。

ハンドルの切れ角は意識的に調整しません。セルフに任せます。

しっかりと目標点に向かった角度がついているはずです。

曲がりすぎたらさまざまな方法で体は調整しています。

バイクにおける「見る」という方法の不思議さを感じることができます。


まとめます。

平均台の目的

「低速でバランスを崩しても推進力によって体勢を立て直し、まっすぐ走る」

「時間のクリア」は最重要項目ではないはずです。低速にするのは、あえてバランスを取るのを難しくさせることで、バランスの取り方を学ぶためです。時間をクリアしたり、10秒にしたり15秒にしたところで、正しいバランスの取り方ができていなければ意味はないのです。スピードを遅くするのは、自分がバランスの取り方を学ぶために積極的に生み出す状況のことで、バランスの回復にこそ意味があるということです。

すなわち、台の上で止まってみたり、ジグザグを意識する(後半余裕があると、ゆるやかなジグザグで時間稼ぎはできます)のはまったく別の技術です。Youtubeにはたくさんのそういった動画があり、教習所でもタイムを伸ばそうと頑張っている動画がありますが、気にする必要はありません。卒検ではほとんどタイムは関係ないので、しっかりと基本技術で行くべきです。

中型の最初の挑戦で失敗する主な原因は、「がに股、引くハンドル操作によって上体がぶれる、ブレーキでこらえようとする、目線が動く、頭が動く」などです。加減速の激しい車体をコントロールするのは困難です。また、バランスを取ろうとしてハンドルが右に左にぶれるのも難しくします。何がまっすぐなハンドリングを実現するのかがわかれば、成功率は格段に上がります。

以上ですが、教習は上手くいきすぎるものは本番で失敗することもあります。失敗から学べないからです。

失敗するなら教習中に。上手くいきすぎていたら、ちょっと立ち止まって考えてみるべきだと思います。

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