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CNNが伝えるサッカー日本代表の勝利「史上最大の番狂わせ」

ByRem York Maash Haas

7月 27, 2012
Facebook http://www.facebook.com/maashjapan
http://edition.cnn.com/2012/07/26/sport/spain-japan-football-olympics/index.html?hpt=hp_bn2

 

「Spain suffer shock defeat to Japan」 スペインは日本に痛い敗北を喫したーー。

CNNは昨日の一戦を報じている。

「これはオリンピックサッカー史上最大の番狂わせだ one of the biggest upsets in Olympic football history」

と記事には書かれている。

他に、「マンUのGKデ・ヘアは、日本の攻撃の対処に苦しんだ」「過去に日本はブラジルにも大番狂わせを演じている」「永井と山口の攻撃は失敗した」

など。

 

 

たしかに、試合前の世界の予想はスペインの圧倒的優位だった。

日本人としても、せめて引き分けにしたいというのがおおよその見方だった。

しかし、試合が始まっての数十分で、その考え方を改めた人は多かったのではないだろうか。

 

「3-0」くらいで勝かもしれない。

そう思い始めたころ、ボールはデ・ヘアの後ろにあった。

 

スペインはA代表のワールドカップ初戦のごとく、ボールポゼッションをしようとするあまり、最後の攻撃がおろそかになっていた。

彼らのボールポゼッションは、相手をいなすのが一つの方法なので、プレッシャーによっては前線までボールを運ばず、安全策をとる。

日本のプレッシャーが効果的であればあるほど、スペインはなかなか最後のパスを出すことがないのだ。

 

そうしているうちに、日本がボールカットし、攻め上がりはじめた。

その場合、スペインは猛烈にボールを奪い返しにいかなくてはポゼッションサッカーにならないが、昨日の試合ではそれがなかった。

ずるずるとラインを下げる様子は、日本にしてみれば面白くて仕方のない展開だった。

 

前半でもう1点とれる雰囲気はあったから、そこで取っていれば「3-0」はありえたかもしれない。

 

そこまで圧倒した日本だが、果たしてその実力差は本当に「番狂わせ」だったのか。

 

たしかに、日本の弱点はいくらでも見つけられた。

 

フィニッシュを香川(不参加)が宇佐美(ベンチ)に任せればもっと点が取れたが、二人とも昨日のピッチにはいなかった。

永井はメッシばりにボールを浮かせればいいところを、素直にキーパーに向けて蹴っていたし、彼や清武の左サイドからのシュートは左に「巻かれる」ことはなく、まっすぐ右にそれていった(東が一度だけ「巻かれる」コントロールシュートを放っていた)。

大津は日本のゴールサイドから相手にプレッシャーをかけられたときに無理に前を向こうとしてボールを何度も失っていた。

なでしこジャパンなら前を向かず、軽く相手をいなしていただろう。

途中から入った斉藤学は空回りして、危険なタックルで退場になるところだった。自分をアピールしたいという過剰な熱意があのような結果になる。今はポジション争いでアピールする段階ではないーー。

 

しかし、スペインという金メダル候補と同じピッチに立ちながら、利点も多かった。

多くのメンバーのパスは正確で速く、ディフェンスはまるでホームの日本代表のように安定感があった。

清武と斉藤以外は、フィニッシュを一番可能性のある相手にゆずろうとする現代サッカーの基本に忠実だった(今なら柳沢は決して批判されない)。

 

それらは、「世界上位レベル」と評価してもいいのかもしれない。

でも私たちはあくまで謙虚な日本人だから、そんなことは言うのは少し気恥ずかしく、口にすることはない。

 

いつのまにか日本サッカー代表は、日本人が想像する以上に実力があるのかもしれないと、心の中で密かに期待をしよう。

 

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