Annie(アニー) “Tomorrow(トゥモロー)” 英語歌詞を直訳 意訳ではわからない”明日”の意味とウォルト・ディズニーとの関係
英語の歌詞を読むときはそのままの順番で、日本語の順番にしないで理解するのが一番。
そして、意訳をなるべくせずに言葉ひとつひとつのイメージを受け入れること。
今回はアニーのTomorrowを直訳してみたが、歌詞の意味を追ううちに、原曲となったショートフィルムとウォルトディズニーが関わっていることがわかった。
太陽はのぼる明日に
絶対にその明日に(最後の1ドルをかけてもいい)
太陽があるはず!
ちょうど考えていたの 明日のこと
取り払って蜘蛛の巣とその哀しみ
なくなってしまうまで!
私がその日に行き詰まったとき
それはグレーで寂しくて
私はただあごをあげて
にっこり笑って、言うの
太陽はのぼるの
明日
だからあなたは頑張らないと
明日まで
何が来ても
トゥモロー、トゥモロー
あなたが大好きよ トゥモロー
あなたはいつも一日向こう
あなたはいつも離れた日 いつも先にいるね
まず最初の「太陽が来る明日にかけてもいい」という歌詞から、「(明日は)太陽があるはず!」というのが、子どもの発想らしくて感動する。明日太陽があるのは大人なら誰でも知っているのに、その当たり前のことを「あるはず! There’ll be sun!」という純粋さに、この歌が人々を感動させる何かがある。
次に、I love ya と、tomorrowを擬人化して、あなたと呼んでいる部分。
ここを日本語訳では省略しがちで、「明日が大好き」というイメージを抱いてしまいがちだが、「あなたが好き」と子どもらしくしっかり愛を伝えている。
だからこそ、次の
You’re always a day away!
に繋がる。
「明日というあなたは、いつも、日、離れた」という直訳になるが、a day awayは1日後という意味。
つまり、away は「離れた、向こう」という距離の意味もあるので、いつまでも捕まらない、少し離れたところにいる1日だね という意味にもなって、英語的に読むと、ちょっと可笑しい感じが楽しい。
歌では「デーーイ、アーーーーウェーーーイ」と最後に歌うので、「イチニーチ、ゴーーー」となるが、英語的に分解されてイメージを持つと、「イチニーチ、ムコオオオオ」という感じになる。
この歌のメロディは1970年のショートフィルムReplayで書かれた「The Way We Live Now」が元。
若者と年配者のジェネレーションギャップを描いた映画。2分33秒ころから歌が流れる。
さらにオリジナルをたどると、ダニエル・キースの「アルジャーノンに花束を」のミュージカルらしい。
作曲者は同じチャールズ・ストラウス。が、見つからなかった。
https://youtu.be/-AyHfh23P9E
アニー用に書き換えられたのは1977年。
歌詞はディズニーワールドのテーマ曲”There’s a Great Big Beautiful Tomorrow“から影響を受けていて、これはディズニーのシャーマン・ブラザーズの曲。
You’re always a day away!
はまさにこの曲からの影響で、 Tomorrow’s just a dream away! と似ている。
この曲はウォルト・ディズニーの楽観主義について書いたもので、美しい明日が1日の終わりに輝きはじめるぞというテーマ。ウォルトは永遠のオプティミストで、物事は絶対に良くなっていくと信じていたという。
Tomorrow’s just a dream away! は「明日はまるで1日後の夢みたい」という意味。
ちなみに、dream your day away だと、「夢見心地でぼーっと一日を過ごした」という意味に変わる。
a day awayの感覚が掴みにくいかもしれないが、
a week awayは一週間後、a day awayは1日後、a dream awayは1夢後、away だけで考えると「向こう」。
こんな感じでイメージするしかない。
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