米マクドナルド、アンモニア加工肉「ピンク・スライム」の使用停止を発表
先週木曜日、米マクドナルドが、今まで使っていたある加工肉の使用をやめたと正式に発表した(ABC2月1日の記事)。
禁止した肉は通称「ピンク・スライム」と呼ばれるもので、イギリスの料理家ジェイミー・オリバーが禁止を求めて活動をしていた。
この肉は、通常食肉として使用されない部位の牛挽肉を使っていて、水酸化アンモニウムを加えることで、病原菌を撃退していた。水酸化アンモニウムは家庭用洗剤に使われている殺菌剤。
米農務省は、病原菌に対して問題のない肉として、この加工肉をなぜか許可していたらしい。
ジェイミー・オリバーは料理家として成功したのち、イギリスの学校給食の改善などの活動をしていて、テレビ番組「フード・レボリューション」では、この加工肉「ピンク・スライム」について取り上げていた。
彼によると、この肉はイギリスでは通常、犬や鶏の餌となる部分で、アンモニアを加えた肉を子どもに与えたくないと訴えた。
マクドナルドはこの肉をammonia-treated beefと呼んでいた。発表によると、2011年のはじめにこの肉の使用をやめることを決定しているらしい。(At the beginning of 2011, we made a decision to discontinue the use of ammonia-treated beef in our hamburgers. This product has been out of our supply chain since August of last year.)
なぜ「ピンク・スライム」と呼ばれたのかというと、肉や目、内臓、骨などを機械で潰し、アンモニアで洗ったあとにアンモニア漬けにするため、味がおかしくなる。それを添加物で味付けするため、最終的にピンク色になるという(ABCニュースではないネット上の情報)。
そのため、合成着色料を最後に加える。
日本マクドナルドはビーフパティの原産国はオーストラリアとニュージーランドとしている。ウィキペディアによると、2003年のBSEの影響で、フランクバーガー、マックナゲットなどアメリカ産の牛肉を使用しているものはその際に販売を中止した。他はもともとオーストラリア、ニュージーランド産を使用していたという。
イギリスではピンク・スライムの部位を食用に販売するのは禁止されている。
マクドナルド・カナダではハンバーガーに添加剤は使用せず、アメリカ産を使用していない。成分は100パーセント牛肉、塩、こしょうと広報がコメントしている。(http://news.nationalpost.com/2012/01/26/mcdonalds-drops-use-of-pink-slime-in-u-s-meat/)
また、上の写真はあくまでネット上の噂で、都市伝説ではないかとも言われているが、ジェイミーの指摘とマクドナルドの使用停止宣言で現実味が若干増している。
驚いたのが、同時にタコベルとバーガーキングも使用停止を発表。米ファストフード系はみんな使っていた。
海外版ウィキペディアによると、マクドナルドとタコベル、バーガーキングは、2011年の12月24日、静かにピンクスライムの使用中止を発表していたという。
また、このウィキによると、残念ながら、アメリカの挽肉の25パーセントはピンク・スライムということだ。
製造元のBPIによると、まだピンク・スライムを使用しているファストチェーン店はあるが、店名は公表できないとしている。
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使用停止の発表時期が複数ある。ABCは2月1日の記事で「マクドナルドはピンクスライムの使用中止を発表 McDonald’s Announces End to ‘Pink Slime’ in Burgers」とし(発表は先週木曜日26日)、記事中にはマクドナルドは2011年はじめに使用停止を決めていた(実際にやめたわけではない)とし、ウィキペディアには去年の暮れに静かに中止を発表していたとしている。
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