本当に欲しい車
車を乗って、どうしてこう楽しいのかとか、他の車を見てどうしてあんなに雰囲気がいいのかとか、いろいろ考え続け、いろいろな自分の趣向もわかってきた。
今は家族構成などの現実性を排除して、アバルトの124スパイダーやロードスターのスピードスターコンセプトがいいのだが、デミオ13sLに乗っているときも、「もしこれがスピードスターだったら」と想像して運転したりする。
それが楽しいからそうするのだけど、あまり無いものねだりをするのも良くない。
週末、山中湖から山道を通って帰るとき、目の前にロードスターがいた。
だから途中までロードスターの気分で走ったのだけど、調布あたりで真後ろにデミオが来た。
しかも、色もグレードもまったく同じ。
そんなことはなかなかないのだけども、道が混んでいたこともあって、ミラーで走る姿を確認できた。
街路樹の影がボンネットに映り、完璧ではないけれども、色気を感じる美しい車だった。
もし私が日本では発売されていない124スパイダーを買って走っているなら、車が他の車であると想像して走ることはない。124のフェイスを想像して走るだろう。
デミオでは、デミオのフェイスではなく、124やロードスタースピードスターのフェイスを想像して走っている。
私はずっと無いものねだりをしているのだ。
自分の車に満足せず、常に違うものを欲しがっている。自分の車が走る姿を想像して走るのが一番いいのだが、今回、はじめてその姿を目にしてハッとするほど、考えていなかった。
見える部分(内装)も無いものねだりだ。
中にはライトブラウンの革があればいいと思っている。
だけども、中途半端にやればハンドメイド感が出過ぎる。シンプルではない。
だったら、潔く諦める。
中をいじらなくても、自分がスーツを着て革の何かを持って乗ればいいのだ。
何をどうしても、自分が出る。
短パンで生きているなら、そうなるし、キャンプに良く出かけるなら、キャンプ道具にあふれる車になる。
そういうイメージが生まれるだけだ。
サーフィンしないのに、サーフボードを載せてはいけない。
私が本当に欲しい車は、買えない。
日本で輸入販売される124スパイダーは海外で買うよりずっと高いし、2人乗りだからそもそも無理だ。
キャンプを多くするようになった我が家は、もう少し大きい車が欲しいという声があがっている。
ロードスタースピードスターは市販されていないコンセプト。
憧れとして、胸に抱く。
みんな、欲しい車を買う。お金のある人は新車をどんどん買い換えるだろうし、貯金せず高い車も買う。
中古車をどんどん買い換えて、乗りたい車に乗る人もいる。
私みたいに、一度買ったら10年以上乗りたいと思っている人もいる。
みんなそれぞれ、欲しい車を買い、満足したり、他の車が欲しかったりする。
ただし、もし買った車に満足したとしても、自分の走る姿を見たり想像したりするは、難しい。
リアルタイムで、自分も含めた車の正面の姿は見ることはできない。
私は、週末見た、自分と同じ車の走る姿で、なんとなく自分の車の姿を目に浮かべることができた。
それを記憶に留め、この車に乗っている歓びを素直に感じることにしたい。
他の車をイメージすることに慣れていて、自分にとっては少々難しいかもしれないが。
本当にバカバカしい話だけども、そんな感じなのだ。
Youtubeにある同じ色(ディープクリスタルブルーマイカ。グレードは別)のデミオ動画
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