ユーロ予選セルビア対アルバニア 試合中断した理由
起きてはいけないことが起こった。
バルカン半島国同士のサッカーでの、乱闘だ。
14日、セルビアの首都ベオグラードで行われたユーロ予選で、衝突は起きた。
セルビアとアルバニアとの試合だが、二つの国は隣国同士。
問題が起きたのは前半の終盤。
突如、アルバニア国旗を掲げた無人機がピッチに登場したのだ。
ピッチに無人機が降り立つのはそもそもルール違反なので、セルビア(白のユニフォームと思ったら赤らしい…)のDFミトロビッチは国旗を引きずり下ろすように取った。
それに対し、アルバニアの選手が追いかけ、奪う。
すると、サポーターがピッチに乱入。
旗を持って走るアルバニア人選手を椅子で殴った。
試合は次の火曜日まで延期となった。
なぜアルバニア人サポーターは国旗を無人機で飛ばしたのか。
そこには、コソボ問題がある。
セルビアは聖地コソボの独立を認めていないが、その住民のほとんどはアルバニア系。
現在は実行支配は及んでいないが、セルビアの一部としている。
アルバニアはユーゴスラビアに属していない。
しかし、コソボの独立の戦いでは、アルバニア本国も当然関わっている。
コソボはかつて、イスラムのヨーロッパへの進行を食い止めた聖地だが、アルバニア人がそのトルコ系というわけでも、イスラム系というわけでもない。
アルバニア人は現在のスラブ系民族が来る前にバルカン半島に住んでいたイリュリア人の子孫だと言われている。
そのせいか、宗教のこだわりは薄い。
同じイリュリア系と言われているモンテネグロとコソボ、アルバニア、マケドニアの一部を含むアルバニア系住民で統一するという考え「大アルバニア主義」も存在する。
コソボ地区は長い間セルビアからの迫害を受けてきた。
自治権や独立に向けて長い闘争の歴史があり、最後はコソボ紛争、コソボ独立という形で現在に至っている。
その歴史の中には一言では語れない激しく複雑な闘争の歴史があり、互いの憎しみはまだ進行中。
握手ができない状況を、今回の試合で世界に喧伝した。
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