アマゾンは反ホロコースト本を販売してはいけないのか。
『600万人は本当に死んだのか?』という本は、アウシュビッツにおけるガス室の存在や、虐殺を否定したもの。
アメリカなど一部の国では販売が禁止されているが、アマゾンでは販売していることが明らかになった。
ハードコピーだけでなく、電子書籍版でも手に入れることができる。
当然、アマゾンなので、反ユダヤ主義の本の販売を禁ずる国(ドイツ、オーストリア、フランス)でも手に入れることができるということになる。
実は、アマゾンは先週、暴力と性暴力関係の電子本の販売を禁止したばかり。
2009年、アメリカのユダヤ人委員会は、アマゾンドイツが反ホロコースト本50を販売していることを訴え、一度その棚から削除された。
しかし、この反ホロコースト的書物の禁止は、さらなる「ミステリー感」を生む。
ホロコーストがあったと教育を受けていた子供たちにとって、「なかった説」を知ったとき、衝撃を受けるのだ。
あったか、なかったかは、もう誰にも判断ができるものではなく、それぞれの主張、言い分がある。
だからこそ、両方の書物を読み、自分なりの判断、分析をするのが人々の権利のような気がするが。
ちなみにユダヤ人であるスピルバーグは、『シンドラーのリスト』で人々がガス室らしき部屋に入れられるシーンを撮影。しかし、実際にシャワーから出てきたのは、「シャワー用の水」だった。
スピルバーグのように、すべてのユダヤ人が「ガス室は存在した」と主張しているわけではないのだ。
反ガス室派の主張としては、ガス室らしき部屋は、チフスを予防するための殺菌室だったというもの。
実際に、収容者がチフスで大量に死んだことは間違いなく、アンネ・フランクもチフスで亡くなっている。
ここで、両派の主張を受け入れた中間的な考え方を紹介してみる。
まず、ヒトラーはドイツからユダヤ人を追い出したかった。
そのため、今のイスラエルへのユダヤ人移住計画を推し進めた。
人々は収容所に集められ、そこから地中海へ送られた。
しかし、イスラエルでユダヤ人過激派のテロ活動が問題になり、イギリスが移住を制限。
国外に輸送できなくなったため、人々は収容所に留まるようになった。
それでもドイツのユダヤ人を国外に出すことはほぼ成功する。
ただ、ポーランドなど国土が拡大するにつれ、膨大なユダヤ人を扱えなくなってきた。
収容所は衛生状態の悪化からチフスが発生し、問題化。死者が多数発生する。
ここまでの話で、多くのホロコースト秘話は語ることができる。
映画『ショア』で語られるように、「私は電車でユダヤ人を運んだ」「髪を切り、ガス室に送られる人々を見た」というもの。
ガス室存在説を主張する人々は、今までの話にガス室をプラスする。
ガス室の証拠は未だ発見されていないが、ナチス側が破壊、焼却した可能性もある。
もし証拠隠滅がうまくいっていたならば、ガス室の否定はナチス側の思うツボだ。
つまり、どっちの考え方を信じようとしても、真実が分からない限り、後悔する可能性があるのだ。
一個人としてできることは、死ぬ間際まで二つの意見を信じ、疑い続けること。
それしかない。
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ガス室の証拠って未発見なのか……
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