駆け引きのできない単細胞なマンU すべての責任はモイーズに。

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http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-2589739/Be-afraid-David-Moyes-Manchester-United-predictably-lame-against-City-Bayern-Munich-looks-like-end-game.html
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「勝たなくてはならない」「点を取らなくてはならない」という状況で勝つのは難しい。

相手が下位チームであれば、引き分け狙いにされるからだ。

先日のマンU対マンCの場合はどうだったか。

本来ならばマンCが「プレミア最強」のマンUに挑むかたちだが、今優勝争いをしているのはマンCであり、マンUではない。

すると、マンCは負けるわけにはいかず、点がほしい。

リスクを冒してでも、攻めにいく。

その場合、マンUはしっかり引いて、カウンターを狙うのが得策だ。

もしくは、ボールをはやく奪って点が取りたいマンCを焦らすように、ポゼッションをすればいい。

しかし、マンUはホームだから、引いて守るわけにはいかない。

ファンが怒る。 

そうなると、リスクを冒して打ち合いになるので、点の取り合いになっておもしろい。

実際に、この試合では、マンCは3点も取ってしまった。

しかし、なぜかマンUは1点も取れなかった。

オールド・トラフォードで、なぜこんな事態が発生したのか。

 

 

リスクを冒しての総攻撃

開始早々の失点では、マンCはチームが一丸となって「攻め」に出ていた。

そして、クリアされたボールに敵味方全体が真ん中に向かって移動する中、ナスリはゴールを狙っていた。

一方、マンUディフェンダーたちはクリアしたボールを見て、ゴールを背にして緊張感なく歩いていた。

今失点したら、すべてが悪い方向に回転していくのに…。

 

実際、あの1点によって、マンUの「勝たなくてはならない」がマンCのそれを上回り、「点を取らなくてはならない」となって、焦りが生じた。

だから、15分あたり、ウェルベックは一人、パスもせずゴールに向かってドリブルした。

それは、とても王者のサッカーじゃない。

 

17分、マンUのディフェンスラインは3人になり、GKデヘアのクリアは奪われ、大ピンチを招いた。

余裕のあるディフェンスは、「勝たなければならない」ときには、できない。

 

 

焦る「攻め」 偶然だけが頼りの「攻め」

18分、マンUに絶好のチャンスが訪れる。

ルーニーのパスを受けたマタはラインギリギリで中にいたウェルベックにパスを出すが、その間にマンCのディフェンダーは2人もいた。

なので、コンパニが見事クリア。

スペイン代表マタなのに、なぜそこで焦ってパスを出したのか。

シルバなら絶対に切り返したはずだ。

 

19分、左サイドでマンCがパス交換。

ポゼッション的なパスの繰り返しは、「勝たなければならない」要素が減り、余裕を持った証拠だ。

その後、ウェルベックがパスを受けてゴール近くに迫るが、コンパニを前に謎のシュート。

コンパニに当たって無駄な攻撃となる。

ウェルベックという選手は、本当に不思議で、謎だ。

 

その後、マンCは余裕のパス回しをはじめる。

この時点でマンC保持率59パーセント。

マンUは香川のいたウェストハム戦とはまったく別物のチームとなっている。

ボールを持つと一人の選手が引いたマンCに対してドリブルでギリギリまであがり、パスの出しどころを探す。

出しどころがないので、迷った末に後ろに戻す。

引かれた相手に、パスの出しどころを探すという最悪なパターンだ。

 

ここから23分あたりまでマンUの守備は最悪で、ボールを奪ったあとのカウンターも最悪だった。

このメンバー構成も最悪というしかない。

 

香川が入っても、誰もキープしない「単細胞」チーム

 

後半、香川が右サイドに入る。

香川といえば、マンU随一の「勝たなくてもいい」風なプレーができるプレイヤーだ。

「勝たなくてもいい」風に戦って勝つのはバルセロナだが、モイーズはその文化を知らないので、香川を「やる気のないプレーをする」選手と見ている。

 

さて、そんな香川によってチームが変わるのか。

それが、いくら待ってもポゼッションはやってこない。

特にマタが悪い。ルーニーも悪い傾向にある。

 

9分、シルバからジェコにナイスパス。

その流れでコーナーキックから2点目が入る。

 

直後の11分の最初の香川を中心としたパス交換。

この試合はじめてのポゼッション的なパス交換を見た。

ラファエルへのパスが通っていれば面白かった。

 

さて、ここでやっとポゼッション的パスが出たが、もう遅い。

2点目が入ったので、マンCはパスをまわすマンUのボールを追う必要がない。

ボールを追わなければ、ポゼッションは効果がない。

モウリーニョのインテルがバルセロナを破ったように、追わなければバルセロナは何もできないのだ。

 

13分あたり。マンUが効果的なパスをまわす。しかし、マンCは手を出さない。

なので、あっさりボールを取られる。

 

チーム全体を押し上げているのに、ポゼッションできずにボールを奪われるのは酷いマイナスだ。

超効果的なカウンターをくらってしまう。

今でも思い出す、インテルのカウンター…。

マンUはそこを気をつけていないので、不用意なパスでカウンターになってしまうのだ。

その後はマンCにボールを保持され、ボールを追う羽目に。

すべてがマイナス…。

 

しかし、インテルのように大胆に引くプレーは珍しい。

点が欲しい状況でもバルサは落ち着いてポゼッションをするから、相手はどうしてもボールを取りに動くのだ。

すると不思議とバルサに点は入る。

攻撃側も、たいていのチームは「点をとらなくてはならない」状況で、バルサのようにボールはまわさない。

焦ったプレーをして、すぐにボールを失うのだ。

 

今のマンUはまさにそう。

ボールをまわすマンCからやっとのことでボールを奪っても、不用意なパスですぐにボールを失う。

14分、遠くに飛んでいったラファエルのクロスに対して、グアルディオラなら激昂していたはずだ。

 

20分ごろ、前への推進力があるカウンタータイプのバレンシアが投入される。

当然、モイーズの意図はポゼッションではなく、激しい攻撃だ。

前へ進め!

 

22分、バレンシアは監督の意図とおり、右サイドをボールを持ってかけあがる。

そして、中にひ弱なパスをするが、そこに味方はいない。

 

もう、これからあとも、マンUに効果的な攻めは一切ない。

ルーニーは香川との細かいパス交換が好きそうだが、いつも焦るとロングパスを放るようになる。

32分にも無駄なロングパスをあげて、失敗している。

昔のイングランド・サッカー、ベッカムの記憶があるのだ。

 

34分、エブラがディフェンダー二人に向かって突入。

近くにいる香川にパスを出さず、止められる(ファウル)。

 

相手はインテルじゃないのだから、もしポゼッションをしつこくマンUが続けたら、マンCはボールを奪いに来たかもしれない。

わからないが、突進型でまったく上手くいかない以上、バリエーションとしてポゼッションも選択すべきだった。

しかし、このチームはチームとして、頭脳がない。

頭脳があれば、戦略の切り替えができるはずだ。

 

残念ながら、後半のマンUの攻撃が成功しなかった原因は、1にモイーズ。

2にルーニー、3にマタにある。

モイーズは戦略の切り替えをするつもりがない。

選手に関しては、ボールを保持できる能力のある二人が、「状況」に焦り、やるべきことを見失ってしまった。

 

3点目。ヤヤにディフェンダーが足を出し、フェイントでかわされた。

 

 

 

今のマンUは、単細胞だ。

その責任は、何をどう考えてもモイーズにある。

状況によりチームの心理状況を読めず、相手チームとの駆け引きができない。

CLでぶつかるバイエルンのグアルディオラは、その点の技術が世界一だから、絶対にモイーズは勝てない。

実は単純にボールをトライアングルでまわして、相手に取りにこさせるというだけなのだが、それを徹底させることができるのはグアルディオラだけだ。

マンUはひたすらボールを追うことになるだろう。

異次元を目の前にした単細胞ユナイテッドは、ホームもアウェイも3点取られて負ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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