船長逃亡の謎 騎士道・武士道精神のない韓国 中央日報『日本の武士道はコメディ』
船長が船から逃げ出す映像は韓国でも日本でもすでに何度も報道されているが、海外でもそれは「衝撃」だった。
CNNは29日、この映像を「衝撃的 shocking」という見出しで報道。
記事は香港を拠点にするアンドリュー・スティーブンスというアンカー記者のもので、現在韓国で取材を続けている。
意見は彼の個人的なものであると注釈もある。
彼は、数多くの悲劇的なイメージの中で、この船長の逃げ出す画像ほどショックを受けたものはないという。
何よりも、船長が救助された最初の人間であったということが、衝撃だという。
また、船長がこのとき、何百人という乗客が船にいることを知っていたのに船から逃げた、救助されたという事実がショックなのだと記事には書かれている。
同時に、記事で注目されているのが、船長の格好だ。
船長は下着姿で、他の救助された乗組員も私服のような格好だった。(一部報道では、乗組員はわざわざ服を着替えて出て行ったという)
月曜日、海洋警察はこの件で会見をした。
救助隊は、船長ふくめ、乗組員が、それぞれ船長で乗組員であると、識別できなかったというものだった。
その理由は当然、乗組員が私服を着ていたからだ(ライフベストに隠れていたという説も)。
記者は、非常時の船長、乗組員の決まりごとや訓練はいったいどうなっているのかと怒りをあらわにする。
船長と14人の乗組員は、「船を捨てた」ことでチャージされるだろうと警告する。
以上がCNNの記事だ。
この記者だけでなく、世界中の誰もがこの船長の逃げ出す画像・映像に衝撃を受けているだろう。
なぜかというと、船の船長は「尊敬される」立派な人物であるというイメージが強いからだ。
彼は休憩中に事故が起きたために私服であったというようなことを言っているようだが、責任感が強い船長であれば、制服に着替えるだろう。
救助された乗組員は、「動ける状況じゃなかった。(なぜ救助しなかったのかという質問について)あんたたちは馬鹿なのか」と記者に言っていたが、もし乗組員が着替えて脱出していたなら、そんな台詞も信用できなくなる。
全員が制服で、中にいる生徒たちのために大声をあげて必死に動いている。
それが予想される映像だったが、このセウォル号の事故では真逆のものばかりが出てきた。
船長は救助艇が着たとき、本来ならば制服を着て、「私が船長だ」と名乗り出た上で、的確な情報提供をすべきだった。
過去に起きたイタリアのフェリー横転では、逃げようとする船長を警備が「船に留まり指示を出せ」と押し戻した。
セウォル号の船長は当然そのことを知っていたので、船長であることを隠した可能性が高い。
なぜ、船長は身分を隠して船を見捨てたのか。
自分を犠牲にしてまで乗客を助けようと奮闘しなかったのか。
あくまで感覚だが、日本人としてはどうしても違和感がある。
それはCNNの記者が感じたことでもあり、欧米の人々にもあるものだろう。
その違和感はどこから来るのか。
それは日本人ならば、武士道的精神の影響ではないのか。
ヨーロッパには騎士道、アメリカにはヒロイズム、日本には武士道があり、船長はそれを備えているような気がする。
日常生活では注目されることのない「強気ものが弱きものを助ける」という美徳だが、これが危機時には実際に発揮されることが多い。
それが、はたして韓国にはないのか。
2010年の韓国の中央日報の記事で、武士道を馬鹿にするものがある。
http://japanese.joins.com/article/224/132224.html?sectcode=&servcode=100
武士道は新渡戸稲造の想像の産物であり、コメディだという。
まったく残念としか言いようがない。
新渡戸稲造は、国際連盟事務局次長時代に、崩壊寸前の李氏朝鮮を「枯死国朝鮮」と表現した。
すべては、私欲をふりかざす王族と、支配階級の両班(ヤンバン)のせいではなかったのか。
彼らの非難されるべき行動は、調べればいくらでも出てくる。
また、当時は売買される奴隷もいたくらいだから、いかに階級や出身地、年齢といった立場によって、態度や行動を変えていたのかがわかる。
当時の韓国では、自分が目の前の相手より「偉い」か「偉くないか」が重要であり、もし偉ければ、敬われることが大事になる。
立場相応の扱いを受ける権利があり、要求する。上から下へのフォローがあるのかないのかは、わからない。
私は個人的に韓国が好きだし、韓国語も習っている。
韓国では最初に年齢を聞くのは常識で、それによって言葉使いが変わる。
目上の人には日本語でいう「様」をつけなくてはならない。
セウォル号の船長様も、王として自分の権利を主張し、最初に命の船に乗ったのだった。
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