ウクライナの街リヴィウが再び注目される理由
サッカーのユーロ2012で脚光を浴びた街リヴィウ(Lviv)。
長い間ソ連化にあったため目立たなかったが、今は独立したウクライナの文化的な首都として知られている。
美しい建築物、美味しいコーヒーとチョコレートが街の象徴。
この街が栄えていたころに建てられたルネサンスやバロック様式の街並みは、今後この街をヨーロッパの一大観光都市に育て上げるかもしれない。
実際、ヨーロッパの人々もあまりこの街について知らない。
ウクライナといえばヨーロッパの東に位置し、少し遠い。
観光ならモスクワまで行ってしまいたい…。
しかし、ウクライナのリトル・パリと呼ばれるここは、モスクワと違いロシア文化的な要素は薄い。
一方でハプスブルク時代の面影が残っていて、やはり旧ソ連というよりは、東欧といった感じだ。
かつては東西ヨーロッパの貿易の中継点として栄えた。
ルネサンス期、通過する商人はここで少なくとも2週間滞在し、商品を販売することを義務づけられた。
そのため、街はイタリアの有名な建築家を招くことができるほど裕福になったという。
だが、美しいその石畳は多くの血を吸い込んでいるのかもしれない。
ポーランド人、ユダヤ人、ウクライナ人らが住み、オーナーはポーランドやハプスブルグ、ナチス、ソビエトと変遷した。
今ようやく、冷戦もなにもない、平穏な時をリヴィウは過ごしている。
ユーロ2012によって、多くのヨーロッパ人はこの隠された素敵な街を知ることとなった。
ちなみに、女性服の生産をこの地で始めたヤロスラフという人は、日本を尊敬しているという。
戦前まで西洋の服があまりなかったのに、今はファッションの先端を行く日本を誇りに思っているそうだ。
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