世界で最も危険な都市はサン・ペドロ・スラに決定。ここまで危険な街を、誰も知らない。
毎日3人が殺されている都市がホンジュラスにある。
サン・ペドロ・スラ(San Pedro Sula)だ。
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貧困が蔓延しているこの街は、麻薬カルテルが跋扈し、ギャングが殺し合いを行う。
そのため、ここに法はないに等しい。
少なくとも毎日3つの殺人事件が起こるここは、「世界で最も暴力的な場所」に選ばれた。
ギャングら武装勢力は、ここに警察官が及ばないことを知っている。
スラムや村々を支配するのは、彼らだ。
この街を選んだのは、メキシコのシンクタンク『the Citizen Council for Public Security, Justice and Peace 公共安全、正義と平和の市民評議会』。
2012年、サン・ペドロ・スラは1218件の殺人があったため1位になった。
2位以下は、メキシコのアカプルコ、ベネズエラのカラカス、ホンジュラスのディストリオ・セントラル、メキシコのトレオン、ブラジルのマセイオ、コロンビアのカリ、メキシコのヌエボラレド、ベネズエラのバルキシメト、ブラジルのジョアンペソア。
サン・ペドロ・スラは殺人が問題になるだけあり、経済的にも南米の他の都市と比べ相当厳しいようだ。
ロイターは2012年、南米で最も経済が弱い街としてサン・ペドロ・スラを紹介した。人口の70パーセントが貧困にあえいでいるという。
麻薬カルテルやギャングが増えたのは、メキシコの麻薬カルテルが原因だ。
彼らはサン・ペドロ・スラに土地を購入し、殺人部隊を作った。
それがMarasと呼ばれる極悪ストリートギャングに成長したのだ。
しかし、今市民が最も恐れ、怒りの矛先を向けているのはギャングではない。
警察だ。
AP通信は先月、警察の「腐りきっている」状態を告発した。
ここ2年間で警察に殺された市民は149人。うち、ストリートギャングは25名しかいなかった。
つまり、警察官自体が暗殺部隊のようになっていて、市民は裁判官や法の下に裁かれることなく、警察官によって処刑されているのだ。
警察は市民を殺し、ギャングはギャングを殺す。
すべてが「救いようのない」街なのか。
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