クローン人間へ一歩近づく。クローンからのES細胞抽出技術で賛否両論。
米オレゴン健康大学の日本人科学者らによって開発された、クローン技術からのES細胞抽出。
これは、アルツハイマー患者らの治療が目的とされていて、その方法が公開されているが、その途中段階でできる「胚盤胞」が問題になっている。
これは、妊娠に詳しい人なら誰でもわかる、受精卵が細胞分裂をしたもの。
不妊治療ではこれを子宮に戻せば、妊娠するということになる。
しかし、この研究での胚盤胞は、たとえば患者の肌の細胞の核(Nuclear DNA)を、女性の卵子の核と取り替えたものだ。
つまり、精子と卵子が受精した核ではないので、生まれた子どもは患者と同じ遺伝情報を持つクローンとなる。
人間のクローニングに対する国際的な禁止を求めているデビッド・キング博士は、この研究が胚盤胞作成技術を公開しているのが、「極端に無責任」と非難している。
この技術で不正にクローンを作ろうとする科学者が影で続出することを懸念しているのだ。
胚盤胞は6日ほどで正常な幹細胞を得ることができるという。
ポジティブな面では、自分と同じ遺伝情報を持った新しい皮膚や組織、臓器が作る再生医療が可能になる。
また、卵子の仕組みを理解することで、不妊治療の新しい治療法が見つかる可能性もあるという声もある。
ちなみに、イギリスではクローン胚は14日後に破棄しなくてはならないという法律がある。
この図は今回の研究で大学が方法を説明したもの。
患者の肌から細胞を取り出し、健康なドナーの卵子(核を取り除いたもの)に移植。電気的ショックを与えて移植する。
すると数日後細胞分裂を起こし、胚盤胞になる。
通常は卵子に精子が入り、受精後数日で胚盤胞になる。
このクローン技術は、羊で実証されたものと同じ。幹細胞を作るために、人間のクローン胚が十分に育てられたのは初めてだという。
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