VWスポーツクーペGTE発表。でもやはり難しいVWのデザイン進化方法。
数ある車の中で、デザイナーの頑張った感がないゴルフやポロのデザインが大好きだが、最近のVWコンセプトを見る限り、その時代は終わりを告げたようだ。
グループ内はアウディもランボルギーニもあるのだから、余計な欲は要らないと思う。のだが。
写真はジュネーヴ・モーターショーでアンヴィールされたスポーツクーペコンセプトのGTE。
デトロイトで披露されたクロスクーペGTEと同じデザイン・ラングエッジだ。
デザイナーチームのヘッドであるKlaus Bischoffによると、 このデザインは「VWの新しい時代の最初のきらめき」だそうだ。
当然グループの売りであるMLB、MQBのモジュールプラットフォームを使い、エンジンはハイブリッド。
ハイブリッドは馬力をプラスさせる意味合いがあり、168馬力ほどアップして計374hpになる。
ガソリン部分は3リッターのTSIV6ターボ。
電気モーターだけでも32マイル(51キロ)の航行距離を実現する。合計ではなんと745マイル(1200キロ)。
セグメントはBとCのクラシックセダンで、大きな室内を確保するらしい。
ドライバー用の12.3インチのモニタに加え、後ろの席にもそれぞれ10インチモニターを配備。
ドライバーはリストウォッチもしくはアームバンドでいろいろ操作できる。
パワートレインはデフォルトではハイブリッドだが、充電が十分ではない場合は回生ブレーキモードになり、モーターを使わない。
e-モードでは114馬力の完全モーター駆動になり、V6エンジンは駆動から切り離される。
ガソリンエンジンでは前輪駆動で、e-モードでは後輪駆動に、多分なる。
オーバーレイル・レングスは4.8メートル。高さは1.4メートルと低い(全長4,869mm × 全幅1,864mm × 全高1,407mm)。
速度データは0-100km/h加速5.2秒、最高速度250km/h。
そしてデザイン。
グリルは水平なのが相変わらずの特長で、ヘッドライトと一体化したような感じになっている。
ボンネットに走るラインは直線的で、フロントに向けてゆるやかにダウンしている。
このダウンする感じが、個人的には気持ち悪い。
メルセデスやBMW、インフィニティがここらへんをダイナミックにぎゅっと絞った感じで、流動感があるのに対し、直線のラインでぼてっと下がるのがどうも古くさい。
じゃあ、ゴルフやポロはどうなのかというと、かっこいい。
それでもう一度ゴルフやポロをじっくり見てみると、やはり基本は同じようだ。
ぼてっと下がっている。
でも、フロントに向けてそれほど横幅がないので、いい。
特に前に向けて横幅が狭くなっているような印象がある。
いずれにしろ、この現行デザインを進化させるのが、難しいのかもしれない。
これはこれで落ち着きを持たせ、完全に新しいブランドとデザイン言語を生んだほうがいいのではないか。
そう考えると、このGTEのコンセプトは、弱い。
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